JR西日本が新快速に有料座席導入で予想される運行区間と課題は?

こんばんは。今回はJR西日本が新快速電車に有料座席を導入すると発表したことについて書いていこうと思います。

今日の昼の記事です。https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181024-00010002-norimono-bus_all

 

電車の有料座席サービスは首都圏の鉄道会社で進んでいて、通常運賃に追加料金を払うことで必ず座れるようになる制度です。特急電車以外で導入している鉄道会社も多く、快適性を求める人に人気です。

 

首都圏で導入している鉄道会社としてJR東日本・東武鉄道・西武鉄道などが挙げられます。JR東日本と私鉄では性質が異なりますが、追加料金を払って座れることは同じです。

 

ここでは3社の事例を簡単に紹介します。

 

JR東日本ではグリーン車と呼ばれます。湘南新宿ラインや上野東京ライン・総武快速線に導入されていて座席間隔も広くゆったりできる環境になっていて車内販売も行うなど新幹線と同じようなサービスを受けることができます。

 

湘南新宿ラインでグリーン車に乗れば、高崎~池袋~小田原まで座って移動できるのです。グリーン車は2階席となっているので普通の座席とは違った雰囲気を味わえます。

 

料金も事前購入すれば、車内購入より260円安いのでお得です。ただ、平日と休日で料金が異なるので注意が必要です。平日に事前購入で高崎~小田原まで乗ると運賃3020円に追加で980円払えばグリーン車に乗ることができます。

 

西武鉄道では2017年に運行開始となったSトレインと今年の3月から始まった拝島ライナーと呼ばれる有料指定席の電車があります。

 

Sトレインは平日は所沢~豊洲、休日は西武秩父~横浜~元町・中華街となっていて通勤向けと観光向けの2つの面を持っています。他社との相互直通なので乗り換えなしで行ける点は大きいです。

 

休日のSトレインはFライナーの上位版とも言えるのではないかと思います。Fライナーは飯能から元町中華街まで追加料金なしで行けますが混雑するので座れないことが多いです。

 

西武線内であれば座れましたが、副都心線に入るともう座れない状態になることが多く、横浜まで立ったままの乗客も多くいました。

 

西武秩父~横浜まで乗車した場合、運賃に1060円を追加で払えばSトレインに乗車できます。設備面は窓側に電源コンセントがあるのとフリーWi-Fiがあります。

 

拝島ライナーも同じ車両・設備で西武新宿駅・高田馬場から乗車する際は追加で300円払うだけでOKです。

 

 

東武鉄道では東上線にTJライナーという有料指定席の電車があります。

 

朝は池袋方面の上り、夕方以降は池袋から森林公園方面に向かう下りで設定されています。上りと下りで料金が異なるのもTJライナーの特徴です。

 

上りの場合は大人・子供410円でふじみ野駅から乗る場合は310円になります。

下りは大人・子供310円という料金設定です。

 

他の特徴としてはクロスシートであることぐらいですが、料金が安いので西武鉄道の拝島ライナーと同様に学生でも気軽に使えるのは大きな利点です。

ここまで関東の鉄道会社で導入されている事例を紹介しました。

 

ここからはJR西日本の説明に入ります。

 

JR西日本の新快速電車では内装に力を入れて、設備面も強化されます。

記事によれば、リクライニング機能の付いた座席にテーブルが付く上に無料Wi-Fiや電源コンセント荷物スペースが付くなどかなりのグレードアップだと思います。

 

料金も500円で区間も琵琶湖線から神戸線まであるのでかなりの広範囲です。定員が46名と少ないのでかなりの争奪戦になるのではないかと予想されます。

 

個人的な予想としては野洲駅から姫路駅間が運行区間ではないかなと思います。理由としては終点になる割合が高いことと利用客が多いエリアの端だと思うからです。

 

2019年の春から1日当たり、上下線で4本運行されるようですがどの新快速電車が対象となるのかは現在は不明です。おそらく朝のラッシュだと思いますが、3月のダイヤ改正で分かるのではないかと予想しています。

 

個人的に有料座席の購入方法に問題があるのではないかと思います。

利用する際は、空いている席に座り、乗務員から現金や交通系ICカードで乗車整理券を購入します。https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181024-00010002-norimono-bus_allより引用

 

この文章だと始発駅で座席が全て無くなる可能性が高いので始発駅の人が圧倒的に有利な条件であることが分かります。琵琶湖線だと米原駅・長浜駅・野洲駅が始発駅になりますし、JR神戸線(山陽本線)だと姫路駅や網干駅などが始発駅になります。

 

始発駅でない駅から乗る人は有料座席に座ることが出来ない可能性が高く、一部の駅から独占状態となり、あまり意味がないのではないかと思えます。

 

特に野洲駅は京都・大阪のベッドタウンですし、車庫があるので始発で座れるというメリットがより強くなります。

 

また、もう一つ問題点として乗務員から乗車整理券を購入するようですが、混雑している車内で座っている人全員に購入させる余裕があるのでしょうか?

 

朝の通勤ラッシュ時間帯だと車内は非常に混雑しており、通路を通るだけでも大変です。その状況の中で誰がどの駅から座っているかを把握することができるのでしょうか?

 

通勤時間帯でなくとも新快速電車は混雑することが多いので座ってから乗車整理券を購入するシステムはあまり機能しないのではないかと思います。

 

1駅間だけ座る人がいても車内が混雑しているとそこまで行けずにただ乗りされるという事例も発生することが予想されます。

 

座席に座れると快適ですが、座れないと降りる人を待つことになります。空いた席は争奪戦となるので車内トラブルが発生しやすくなりますし、電車の遅れの原因になることも考えられます。

 

有料座席がある車両でトラブルが起きるとその車両で座っている人の快適性も失われますし、電車が遅れることになるので乗客の不満も増大します。

 

JR西日本の新快速電車は速達性が高く、区間によっては時間帯関係なく混雑していることもあるので有料座席の需要はあると思います。料金に対しての設備サービスは良いのですが、課題も大きいです。

 

個人的には最初から完全予約制にする方がいいのではないかと思います。その方が車内で確認することも楽ですし、車内トラブルの可能性も大幅に下がるので乗客も乗務員も安心できます。

 

乗車整理券の購入方法は考え直すべきだと思います。また、完全予約制にして予約数の上限も定めるべきです。

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Tags: 鉄道