帝産湖南交通バスが車いすを乗車拒否!障害者差別?合理的な配慮とは

スポンサーリンク
時事ネタ

滋賀県で運行している帝産湖南交通バスが車いすを利用している男性を乗車拒否していたという報道がありました。

 

今日の記事で紹介されていました。https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190714-00000001-jct-soci&p=1

 

車いすの利用者を乗車拒否するのは障害者差別だと言う声もありますが、果たして今回の帝産湖南交通バスの対応は障害者差別に当たるのでしょうか?

 

2017年に施行された障害者差別解消法では障害を理由にサービスの提供を断ることが禁止されおり合理的な配慮を民間企業は実施する義務が課せられました。

 

帝産バスは合理的な配慮が出来ていたのでしょうか?

 

この記事では以下の2点について考えたいと思います。

帝産湖南交通バスの車いす利用者の乗車拒否は障害者差別なのか?

合理的配慮とは何か?

帝産湖南交通バスの乗車拒否とは

 

今回、乗車拒否が起きたのはJR琵琶湖線瀬田駅から龍谷大学を運行する帝産バスです。瀬田駅から乗車しようとした時に龍谷大の非常勤講師とゲスト講師及びその介助者の3人が乗車拒否をされたと報道されています。

 

ちなみに記事では草津の瀬田駅と書いていますが、瀬田駅は大津市です。

 

記事のよれば瀬田駅を12時01分の龍谷大学行きのバスに乗車しようとしたところ、

 

運転士から「車いすで乗れるバスは決まっている」「次のバスに乗ってくれ」と言われ、車いすユーザーが乗車できる設備のある「ノンステップバス・ワンステップバス」のみのダイヤが書かれた時刻表を示された。同時刻表は同社サイトに掲載されていなかった。見ると、次のバスが来るのは12時46分。40分以上待つことになる。https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190714-00000001-jct-soci&p=1より引用

 

上記のように車いす対応バスは決まっているから12時46分のバスまで待ってくださいと言う対応をされたようです。40分駅で待つのはなかなかしんどいです。

 

ただ12:01発のバスもワンステップバスであり、車いす対応のマークが貼ってあるなど運転士の対応におかしな部分もあります。

 

またバスの運転士はスロープの扱い方が分からないと発言するなど本当に対応したのか疑問を覚えます。結局、次のバスまで待ったようですが不親切な感じはします。

 

帝産湖南交通の乗車拒否は障害者差別なのか?

 

今回の帝産バスの乗車拒否が障害者差別に当たるのかと言うと100%そうとは言い切れないでしょう。乗車拒否と言うのは朝のラッシュ時や混雑時には起きることも珍しくありません。

 

利用者側は混雑はそれほどなかったと主張していますが、運転士が危険だと判断して乗車拒否をした可能性もあります。乗客の身に何かあれば、運転士が責任を負うことになるのです。

 

しかし、帝産バスの運転士がスロープの扱い方を分からないと言うのは論外です。

 

他の会社のバスに乗車したときに車いすの利用者の方が乗られる際に運転士はスロープを出して乗車をサポートしていました。

 

車いすが乗車できるバスが増えていたにも関わらず、帝産湖南交通がバスの時刻表を改定していなかったは会社として問題があるのは事実です。

 

タクシーを利用する手段もあったはず

 

車いすの利用者は約45分待たされたと主張していますが、タクシーを利用することは考えなかったのでしょうか?

 

早く大学に到着して講義の準備をする予定だったのに出来なかったと主張されていますが、タクシーで大学に行けば準備時間はあったはずです。

 

瀬田駅から龍谷大学まではバスで約15分ほどなのでタクシーでもほぼ同じ時間で到着することが出来ます。当時、瀬田駅にタクシーが止まっていたかは不明ですが電話して確認することも出来たでしょう。

 

記事ではタクシーについて触れられていませんが、バス以外の手段を考えていなかったのでしょうか?

 

帝産バスの運行ダイヤについて

 

帝産バスの運行ダイヤが7月8日に改正されているので乗車拒否が起きた日の時刻表まで分かりませんが大きくは変わっていないでしょう。

 

ダイヤ改正で一気に本数が増えるとは考えにくいですし、大幅に変わればホームページなどで紹介されるでしょう。龍谷大学の学生の休み期間ではないので大幅に変えることは難しいはずです。

 

瀬田駅から龍谷大学へは日中は1時間に4本運行(直行除く)しており、現状のダイヤでは12時01分の次は16分のバスがあります。46分まで待つ必要が本当にあったのか疑問です。

 

乗車拒否されたバスの運転士に不審に思ったなら次のバスの運転士に確認することはしなかったのでしょうか?40分もあれば他の手段を考える時間は十分にあったと思います。

合理的な配慮を帝産湖南交通は出来ていたのか?

 

2017年に障害者差別解消法が施行されたことで公共交通機関も合理的配慮を求められるようになりました。合理的な配慮と言ってもあまりピンと来ない人も少なくないでしょう。

 

合理的な配慮とは全ての人が平等にサービスを受けるために、一人一人の特徴や環境に合わせて障害を取り除くために調整をすることです。

 

駅だと電車の乗降時におけるスロープのサポートがあります。駅によってホームと電車の間が違うので車いすを利用している人にとってスロープのサポートは欠かせないと言えます。

 

バスでも車内にスロープがあることが増えており、運転士が対応することがほとんどです。バスの場合、電車と違い運転士1人で対応しないといけないことが多く対応にも時間が掛かることも多いです。

 

合理的な配慮は状況によって変わりますし明確な線引きがないのであいまいな部分も強く人により受け取り方が大きく異なるのも事実です。

 

帝産バスとしては車いすが乗ることが出来るバスを増やしていますし、合理的な配慮をしていないわけではないでしょう。しかし、運転士に指導が出来ていなかったのは落ち度です。

 

利用者側にも問題あり

 

帝産湖南交通に問題があったのは事実ですが、利用者側にも問題があったのは事実です。

 

今回は龍谷大学の非常勤講師の方が車いすを利用しているゲスト講師を呼んでの講義だったので早くついて講義の準備をしっかりしたいというのは分かります。

 

バスを利用すると分かっていたなら帝産湖南交通に事前に電話で確認をしなかったのでしょうか?車いすの利用が分かっているなら乗車できるかどうか確認するはずです。

 

利用者側の配慮不足もあるでしょう。障害を持つ方を招くのに介護タクシーの手配や出迎えなどは考えなかったのでしょうか?

 

ゲスト講師とバスで移動するなら移動の段階から準備が必要ではないかと思います。運転士の対応に問題があったのは事実ですが、利用者側の「障害者は客として認められない」という主張はおかしいと感じます。

 

記事では「まず、乗車拒否をしない」を原則に障害者へ対応できるよう要望したと利用者の意見が紹介されていますが違和感を覚えます。

 

乗車拒否と言うのは障害者でなくてもあることなので保証ができない事です。

 

「乗車拒否をするな」というのは、障害者はサポートして貰って当然の客だと言っているように聞こえてしまいます。

 

最後に

 

障害を持つというだけで差別されることは許されませんが、全てが思い通りになるとは限りません。サポートする側も出来る範囲のことは行えますが限界があります。

 

帝産バスの乗車拒否事件は運転士・利用者の双方に問題がありお互いに対策が出来ていなかったのは事実です。障害を持つ方が不自由なく生活が出来るように周囲のサポートが必要なのは分かりますが、全てを周囲のサポート頼みにするのは違います。

 

全て相手側の対応が悪いというような主張は反発を招いてしまいます。お互いに相手の事を配慮しあうということが今回は欠けていたのではないでしょうか?

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました