子供が朝食を食べない原因は習い事と親の仕事による家庭環境の変化

今回は朝食を食べない子供が増えている原因について書いていこうと思います。

 

大人で朝食を食べない人がいてもさほど珍しいとは思いませんが、最近は子供でも朝食を食べない割合が増えているようです。

 

こちらの記事でこどもの朝食事情について書かれています。https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181104-00010003-agrinews-soci

 

2018年度の全国学力・学習状況調査によれば、15%の子供が朝食を食べる習慣が付いておらず、3年前に比べて悪化していると書かれています。

 

私が小学生の頃は朝食を食べることは当たり前の環境であり、朝から朝食の準備を手伝っていました。私の周囲も朝食を食べている人がほとんどで食べていない人の方が珍しい環境でした。

 

朝食を食べないと、元気が出ない・授業に力が入らない・体が弱くなると教えられていたので寝坊して時間がない時以外は朝食を毎日食べていました。

 

社会人になった今でも朝食は毎日食べています。私の場合は朝食を食べないと昼前に集中力が一気に落ちるので必ず食べます。

 

さて、小学生の朝食を食べない割合が増えている理由を考えてみるとある特徴が見えてきました。

小学生で朝食を食べない割合が増える理由は

 

小学生の朝食を食べない割合が増えている原因を考えてみると親の仕事による家庭環境の変化習い事による生活リズムの変化の2つが考えられます。

 

いずれも時代の変化とともに生じていることですが、それぞれ分けて考えてみます。

 

女性の社会進出による家庭環境の変化

 

 

近年は女性の社会進出が進み、子供を持つ女性も働いていることも珍しくはありません。正社員で働いている人もいれば、パートの人もいますが働く女性が増えているのも事実です。

 

私が小学生だった10数年前は結婚後、専業主婦となっていた女性も多くいた時代でしたが、2008年のリーマンショックや2011年の東日本大震災などによって家庭環境に大きな変化が生じた世帯も少なくありません。

 

リーマンショックでリストラされたり、東日本大震災で国家公務員の給料が削減されたりと旦那の収入が減ったことで生活が苦しくなり、これまで専業主婦だった女性も働かないといけないような環境になりました。

 

父親だけでなく母親も働くようになったことで朝の時間がなく、朝食を作れないようになっている環境も子供の朝食離れの原因の1つとなっているのではないかと考えられます。

 

職場が遠いと通勤時間も長くなるので朝の早い時間帯に出ないといけないので子供が起きる前に母親が家を出てしまっているということも十分にありえます。

 

女性の社会進出が進みキャリアパスの形成ができるようになった反面、働きに出たことによって子供と一緒にいる時間が大幅に減り、時間的余裕がなくなってしまったのも事実です。

 

女性の社会進出が促進されたことによって家庭環境が変化し、対応しきれていない部分が朝の時間であると言えるでしょう。

習い事による生活リズムの変化

 

2つめの理由は子供の生活リズムの変化です。子供に習い事をさせる親が増え、家に帰る時間が遅くなっていることも原因の1つと言えるでしょう。

 

塾や英会話教室の勉強面だけでなく、スイミングやサッカー・野球などのスポーツをさせる親も多くなっています。習い事は平日の夕方~夜に行われることも多いので必然的に夜は遅くなります。

 

帰宅時間が遅くなれば、睡眠時間も減るので朝起きるのが遅くなり、朝食を食べる時間がないということも起こります。

 

大人でもそうですが、睡眠時間が減ると疲れが取れずに翌日に残るのでギリギリまで寝たいという気持ちが強くなってきます。朝なかなか起きない子供がいる親はイライラするでしょうが、背景には子供の体に大きな負担が掛かっている可能性も考えられます。

 

私もなかなか起きなかったようですが、小学生の時は塾に通っており、週に2回は帰宅する時間が夜の10時近くになっていたので小学生の体には大きな負担だったと思います。

 

子供の将来を考えての習い事かもしれませんが、あまりに子供の体の負担を考えずに次から次へと習い事をさせるのは危険です。何事にも限度というものがあります。

 

あれもこれもと子供に習い事をさせるのは親の自己満足でしかありません。

 

こどもの意思に反してさせているのであれば、なおさらです。

 

習い事によって帰宅時間が遅くなるようになっていることも朝食離れの原因と言えるでしょう。子供の体力と意思に合わせて習い事をさせないと親の自己満足となるだけで子供は疲弊するだけです。

 

親が現代の環境変化に適応できていない

 

記事では親世代への食育の必要性を指摘していて、親の欠食が子供の朝食離れを招いていると述べていますが、親も現代の環境変化に適応できていないのも問題であると思います。

 

仕事と家庭の両立が上手くいっていないために自分のことで精一杯の状態で子供のことまで手が回っていない為に子供とのコミュニケーション不足に陥っていることも考えられます。

 

この点は働く女性にとって大きな問題でもあります。

 

また親世代の感覚と子世代の感覚は違うことも考えられます。生まれた時代や生活環境の違いもあるので物事の価値観が違い、対立することも珍しくはない世の中です。

 

自分が経験してきたことを子供にさせようとしたら猛反発を受けたことがある親も多いでしょう。自分では当たり前だと思ったことが子供からすれば理解不能であることも少なくありません。

 

昔は常識だったことが今は通用しないことも多くあります。

 

現代の社会環境を理解できていないことも背景にはあると思います。

 

まとめ

 

単純に親の食育に対する意識を変えるだけでは子供の朝食離れを食い止めることはできないでしょう。親の食育に対する意識の低下には複数の要素が潜んでいるのでその裏側の部分に目を向けないと全体は見えてきません。

 

木を見て森を見ないという状態にならないように注意してほしいですね。

 

朝食を食べない子供が増える背景には子供だけでなく親の環境変化も大きく影響しています。ワークライフバランスが上手く出来ずに悩む人が多いことも子供の朝食離れの原因とも言えます。

 

現代の日本が抱える労働環境の問題が子供に悪影響を及ぼしていることを社会全体で考えないといけないのではないでしょうか?

 

 

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