大津市民病院で救急医が一斉退職の原因は労働環境?今後はどうなる?

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時事ネタ

滋賀県の大津市民病院で救急医が一斉退職する予定であることが分かり、当病院の診療体制を維持するのが難しい状況になっていると21時ごろの記事で報道されました。

 

 

21時ごろの朝日新聞の記事です。https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190608-00000050-asahi-soci

 

病院の救急医が一斉に辞めるとなると救急搬送の受け入れが出来なくなりますし、緊急時の対応にも大きな支障が出てしまいます。

 

当面は救急以外の医師で対応し、外部の病院から応援を呼ぶようですが市民の生活への影響は避けられないでしょう。

 

一斉に退職するということは病院内部に原因があることが予想できます。一番可能性が高いと考えられるのは医師の労働環境の問題だと言えます。

 

この記事では救急医の退職原因と考えられる労働環境についてと今後の診察への影響を考えてみました。

 

 

大津市民病院とはどんな病院なのか

 

 

今回問題になっている大津市民病院ですが、地方独立行政法人として運営されています。

 

簡単に言うと、住民の生活や地域社会や地域経済の安定のために欠かせないサービスを提供する組織です。民間委託しても確実に実施されるとは限らないことを自治体が主体となって運営するのが地方独立行政法人です。

 

大津市民病院の場合は大津市が主体となって運営している病院ということです。

 

大津市民病院は24時間体制の救急外来「ERおおつ」を持つなど地域住民の生活を支える重要な役割を果たしています。地域にとって重要な病院で医師がいなくなれば、運営が困難になってしまいます。

 

さて、タイトルにもありますが病院内部の労働環境に問題があると思うのには理由があります。実はこの病院では4月に既に予兆とも考えられる事象が起きていました

 

 

産婦人科医不足で6月から分娩を休止

 

 

実は4月に産婦人科医不足で6月から分娩を休止すると発表していました。

 

4月18日の朝日新聞の記事で紹介されています。https://www.asahi.com/articles/ASM4J31RBM4JPTJB002.html

 

産婦人科医不足は日本全国で問題となっていますが、大津市民病院でも深刻な状態になっていたようです。

 

この病院では正規2人、嘱託4人の6人で産婦人科を運営していたようですが、3月に1人が辞めて5月に2人が辞めたことで当初の半分の3人体制になってしまったことが産婦人科の休止の原因のようです。

 

半年で3人の産婦人科医が立て続けに辞めると言うのも労働環境の問題が浮かびます。6月以降に出産予定だった66人は別の病院を紹介すると書かれていますが、移動の準備や環境の変化など大きな負担を与えることになってしまうでしょう。

 

 

過酷な労働環境が救急医を追い詰めたか

 

 

一斉退職の最大の原因ではないかと思います。

 

産婦人科医に続いて、救急医まで一斉に退職するとなると背景に過酷な労働環境があったと考えれます。24時間体制の救急医療は人手が必要ですし、いつ対応するか分からないので常にプレッシャーと戦っているような状況です。

 

人の命を預かる立場であることを考えれば心身に大きな負担を抱えながら従事している医師の人の覚悟は鋼のように固いものであると思います。責任が重く、自分自身を削るような働き方をしている医師が全国に多くいると思うと頭が上がらないです。

 

救急救命の最前線で働く救急医が一斉に辞めると言うことは休みが全く取れない状況が続いていたと考えれます。医師も人間ですし、休みを取らないと体もメンタルも壊れてしまいます。

 

私の知り合いで医者の人がいるのですが、3日家に帰れないことは普通にある労働環境で働いていると話していました。休みが取れずに医師が疲弊している現場が全国に多く存在していると考えれます。

 

大津市民病院でも休日出勤や長時間労働が常態化し、救急医を追い詰めていたことが予想できます。

 

医師と言う立場である以上、過酷な労働環境に耐えていたと思いますが我慢の限界に達したということでしょう。現場の医師の声を病院が無視した結果が一斉退職という結果を生み出したのではないかと考えられます。

 

現場の声を聞いて、適切な対応をしていれば医師の一斉退職は起きないはずです。

 

 

給料面の待遇にも問題があった可能性も

 

 

一斉退職の最大の原因は労働環境だと思いますが、給料面の待遇にも問題があったのではないでしょうか?勤務状態に見合わない給料であれば、潜在的な部分で不満はどんどん溜まっていきます。

 

民間企業に勤めている人でも給料面の待遇が悪いと不満は溜まります。民間企業に勤めていた人が辞める理由として給料面の問題を挙げる人は多くいます。

 

給料面で不満を持つと、他の面の不満も増大することが多いですよね。いくら好きな仕事でも給料面が悪いと他の仕事や同業他社を調べてしまいますよね。

 

医師の場合は給料面の問題ではなく、労働環境の悪さが最大の要因だと考えられますが待遇の悪さも少なからず影響を与えているでしょう。

 

休日出勤や長時間労働をしているにもよらず、自分が思っていた給料と差が大きいと当然不満を持ちますし待遇の良い病院を探すのはある意味で当然の流れです。

 

労働環境が悪いと給料面も悪いということが多いです。

 

 

大津市民病院は今後はどうなるのか

 

 

救急医が一斉退職によって本来は救急対応ではない医師を動員して対応するようですが、その場しのぎの対応でしかないので、時間の問題です。

 

専門の仕事に影響が出てしまい、休診せざるを得ない状況に陥る可能性があります。内科や耳鼻科の医師を動員したとしても余剰の人員がいないと今度はそちらが人がいなくなってしまいます。

 

産婦人科医の退職もあったことを考えれば、他の診療科もギリギリの人員で回しているのでしょう。近隣から応援の医師を呼べればいいのですが、全国的に医師不足である状況なので必ずしも応援を受けてくれるとは限りません。

 

これまでのツケが回ってきたことで病院側は慌てていると思いますが、現場の声に対応してこなかった責任は取らないと行けません。

 

救急外来対応の為に他の診療科を休止すると市民生活に影響が出ます。通院している人や診察を受けに来た人がこれまで通りに診療してもらえなくなれば病院としての存在意義が危ぶまれます。

 

まずは人手を補充することが最優先ですが、出来なければ終わりでしょう。

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