やまゆり園事件 犯人の植松被告の手紙と共感できる部分 手記出版?

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時事ネタ

こんばんは。今回は日本で戦後最悪とも言われる大量殺人事件と言われるやまゆり園事件についてです。

 

やまゆり園事件とは2016年7月26日に神奈川県相模原市にある知的障碍者福祉施設の津久井やまゆり園で入所者19人が刺殺され、入所者・職員を含めて26人が重軽傷を負うという悲惨な事件です。

 

当時、ニュースで速報が入った時は「本当なのか?」と疑っていましたが、現実として分かった時は恐ろしいことが起きたと思いました。。

 

しかも犯人が津久井やまゆり園の元職員であったことは驚きを隠せなかった人も多いはずです。

 

介護をする側の人間がこのような凶行を起こすなど思ってもいないでしょうし、なぜ、凶行に至ったのかも理解できなかったはずです。

 

事件からまもなく2年が経ちますが、犯人の動機や事件の背景などが分かってきました

少し前の記事ですがhttps://news.nifty.com/article/domestic/society/12145-2018012500925/

 

犯人の植松被告は「意思疎通できない人は安楽死させるべきだ」と記事で紹介されています。

 

他にも「障碍者なんていなくなればいい」などと発言をしており、障碍者に対して憎悪のような感情があったと考えられます。

 

植松被告の手紙の内容が書かれた記事です。この手紙は犯行前に衆議院議長公邸に渡した手紙です。長いので記事のURLを貼っています。

植松容疑者の衆議院議長公邸宛て手紙の全文 障害者抹殺作戦を犯行予告 | ニュース速報Japan
神奈川県相模原市緑区千木良の障害者施設「津久井やまゆり園」で45人を殺傷した連続殺人・殺人未遂事件で、逮捕された元職員の植松聖容疑者(26)が、衆議院議長公邸に「障害者が安楽死できる世界を」とする手紙を渡していたことがわかりました。

 

この手紙は2016年の2月に衆議院議長公邸に出されたものですが、この時既に具体的に犯行を予告しています。

 

「フリーメイソン」や「UFOを2回見たことがある」など意味不明な発言もありますが、安楽死に触れるなどかなり意図のある文章が書かれていたりしています。

 

植松被告の主張を全否定して、非人道的な行いで許されるはずがない凶行と徹底的に批判するメディアが多く、植松被告の主張に対する批判に焦点を当てていることが多いと感じます。

 

確かに植松被告のやったことは許されるはずのない行為です。ただ、植松被告の主張の中には日本が抱える介護問題の闇について触れている部分もあります。

 

はっきり言うと植松被告の主張の中に共感できる部分もあります。

視点を変えると今まで見えてこなかった部分が見えてくる事もあります。

 

「植松被告の主張に共感するなどありえない」と言われるかもしれませんが、現実問題として向き合わないといけない部分を上松被告は述べていると私は思います。

 

「保護者の疲れきった表情、施設で働いている職員の生気の欠けた瞳」https://breaking-news.jp/2016/07/26/026100より引用

上記の言葉を手紙の中で述べていますが、この文章こそ介護問題の闇を表していると思います。

 

実際に家で面倒を見切れなくなって、介護施設に預けて世話をしてもらっているのが現実でしょう。

 

知り合いに親の介護をしている人がいますが、「親の介護は精神的にも体力的にも疲れる」と言っていました。

 

親の介護が原因で仕事を辞めることになるケースも多く、収入が激減することで経済的にもどんどん追い詰められていくことが多いです。

 

親の介護もしないといけないが、仕事を辞めると介護施設に入所させる経済力が無くなるために親を介護施設に預けて仕事を続けている人も多いはずです。

 

ただ、介護の仕事は激務なうえに給料も安いため、常に人手不足なのが現状です。

さらに汚物の処理や理不尽なことも多いため精神的にやられてしまうことも多く、離職率も高いです。

 

介護施設で働く人は常にメンタルが削られる状況に置かれています。家で面倒を見切れなくなった人を世話するのですから、大変なのは簡単に予想がつきます。

 

植松被告も介護業に従事していて、精神的にやられてしまい、歪んだ思想を持つようになってしまったのではないかと思えます。

 

介護に従事したことがある人にしか分からない苦しみが植松被告の手紙の中に示されているのかもしれません。

 

さて、朝日新聞の記事で植松被告の手記が出版されたという記事が出ました。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180722-00000041-asahi-soci

 

この記事では植松被告の手記をまとめたものを「開けられたパンドラの箱」として創出版から出版されたと書いています。

「メディアが役割を果たさないまま事件が風化していく現状に、強い危機感がある」https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180722-00000041-asahi-sociより引用

上記の理由から出版に至ったと説明していますが、障碍者の親からは出版中止を求める抗議があるようです。

 

個人的には裁判が終わっていない状況で出版するのはタイミングが早いと思います。

歪んだ考えが広まる可能性が危惧されていますが、反面、介護問題という現実問題に向き合うためには必要なものではないかという考え方もあります。

 

やまゆり園事件は無差別大量殺人として片づけてはいけません。日本が抱える介護問題の闇が最悪の形で現れた事件です。

やまゆり園事件と同じことが他の介護施設で起きる可能性もあるということを考えさせられた事件です。

 

ただ、植松被告をナチスの考え方や歪んだ考え方の人間として批判しているだけでは何も進展はありません。

 

第2の植松被告を出現させないようにするためには植松被告が手紙の中で触れている安楽死や介護問題について向き合わなければいけません。

 

視点を変えて、やまゆり園事件についてもう一度考えなおす必要がありそうです。

 

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