高齢者ドライバーの事故原因は?認知症の責任能力と免許の年齢制限

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社会問題

今回のテーマは高齢者ドライバーの相次ぐ事故の原因についてです。

 

4月に東京の池袋で起きた高齢者ドライバーの事故に続き、昨日福岡で起きた事故など高齢者の自動車事故が大きく報道されました。

 

ここ数年、高齢者ドライバーの自動車事故が報道されるようになり免許更新の厳格化や免許返納の促進などの声が挙げられるようになりました。

 

池袋の事故では親子の命が失われ、残された夫の悲痛な心の叫びが記者会見で伝わってきました。いきなり家族を奪われて現実を受け入れられない状態の中での会見だったこともあり、多くの人が事故に対する怒りを覚えた事でしょう。

 

この記事では高齢者ドライバーの事故が相次ぐ原因と責任能力や衰えや認知症の人に対する免許の年齢制限の必要性についてまとめてみました。

高齢者ドライバーに多い事故の原因

 

連日のように報道されている高齢者ドライバーの事故ですが、その原因は何であるかを考えると大きく分けて3つ要因があります。4月の池袋の事故や昨日起きた福岡の事故の特集でも事故原因の分析はされていますが、改めて整理してみます。

 

身体的機能の低下

 

1つめは身体的機能の低下です。年齢が上がるにつれて体力の低下や筋力の低下など体の衰えと言うものは出てきます。いくらトレーニングをしている人であっても加齢による衰えに勝つことは難しいのが現実です。

 

野球選手やサッカー選手が「体が思うように動かなくなった」「体力の限界だった」と言う理由で引退していくことが多いですが、これは体の衰えを本人が自覚した上での決意と考えれます。

 

スポーツ選手が年齢による衰えを理由に引退すると言うのは、人間が加齢による衰えがあるということを証明していることになります。

 

一般人とスポーツ選手では運動量は全く違いますし、衰えの捉え方も違うでしょう。

 

若い時は素早く対応できたことも年齢が上がるにつれて同じ速度では対応できなくなっていきます。昔は出来たが、今は出来ないと会社の上司との会話で出てきたことがある人も多いのではないでしょうか?

 

私の職場の上司は以前は週4日ぐらい仕事が終わった後にフットサルをしていたと話していました。土日であれば友人とチームを組んで大会にも出ていたようですが、今は定時で上がっても到底できないと残念そうに話していたのを覚えています。

 

同じ人間である以上は衰えの条件は同じです。

 

認知機能低下による判断力の低下

 

2つめは認知機能の低下です。

 

年齢が上がるにつれて身体的機能だけでなく認知機能も低下します。認知機能が低下すると状況を読み取るスピードが遅くなり、判断が遅れることになります。

 

結果的に状況判断が遅れ、適切な対応が間に合わなくなることになるのです。

 

福岡の事故では猛スピードで道路を暴走して他の車に接触している映像がテレビで流れていましたが、状況を理解できていない可能性が高いと考えられるでしょう。

 

通常の感覚であれば、衝突しそうになった時は咄嗟にブレーキを掛けるかハンドルを回すでしょう。

 

しかし、映像を見る限りブレーキを掛けたようには思えないですし、真っすぐ暴走しているのを見るとハンドル操作をしているとも考えにくいです。

 

つまり、ブレーキとアクセルを踏み間違えていることに気が付いていなかったと考えられます。

 

他の車に接触した後も暴走していることから接触したことも認識していなかった可能性もあります。最初の車に接触したのが交差点の600メートル手前だったことを考えると事故を起こす前から車を運転している認識がなかったのではと思ってしまいます。

 

また、身体的機能の低下で認知機能が低下することもあります。例として視力の低下が挙げられます。

 

年齢が上がるにつれて、視力が悪くなるというのはよくあることです。親が新聞の文字が見えなかったりネット記事を見ても小さくて読みにくいと話していることを聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?

 

目は状況を把握する器官で視界に移る映像から判断をすることになります。目の衰え=認知機能の低下とも言えるのです。

 

自分の運転能力の過剰な自信

 

3つめは自分の運転能力の過信です。上で紹介した身体的機能の低下・認知機能の低下とセットで報道されています。特に昔から車の運転に自信を持っている人がこの傾向が多いと言われます。

 

若い時と同じ感覚で運転したら問題ないと思っていても身体的機能の衰えや認知機能の衰えによって自分が思うように出来ないことが現実です。

 

自分自身が思っている以上に体の衰えは進んでいると専門家や医師は警告していますが、実際にその言葉を受け入れない人が多いのも事実です。

 

事故を起こした後に自分自身の衰えに気が付いたところで手遅れなのです。事故を起こして相手を死亡させてしまった場合は取り返しのつかないことになってしまいます。

 

加齢による衰えを自覚するということが高齢者の事故の防止対策になるとは思いますが、どのようにして衰えを受け入れさせるかが今後の課題と言えるでしょう。

高齢者ドライバーの事故の責任能力と免許の年齢制限対策は?

 

交通事故を起こせば、当然事故の責任を負うことになります。しかし、高齢者の事故の場合は責任と言う点で大きな問題があるのも事実です。

 

特に認知症の高齢者の場合は責任能力があるかどうかという点が争点になることもあります。以前、認知症の男性が列車に轢かれて死亡した事故を巡ってJR東海と遺族が裁判で揉めた事例があります。

 

JR東海の裁判事例に見る責任能力の有無

 

裁判の内容は2007年に東海道本線共和駅で91歳の認知症の男性が線路内に入り、電車に轢かれた死亡した事故でJR東海の安全管理の怠りを主張する遺族側と監督義務を怠った主張するJR東海側の争いでした。

 

1審・2審ではJR東海の勝訴でしたが、2016年の最高裁での裁判で認知症の男性に責任能力がないということで遺族側の逆転勝訴という判決でした。

 

当時の世間の意見としてはJR東海が悪で遺族側が善と言うような風潮がありましたが、この判決は正直なところ納得できないと思える部分があります。

※決して遺族側を批判しているわけではありません。

 

最高裁で認知症の人に責任能力がないと認めてしまったことは今後、高齢者が起こした事故で責任が追及できなくなることを決めてしまったようなものです。

 

認知症の人は責任能力がないという判決なので事故で発生した車両の修理や利用者の他社への振替輸送の費用、対応した社員の人件費など全てJR東海の負担ということになりました。

 

事故の影響で利用者に迷惑を掛けたことは事実なのにその責任も全てJR東海側にあると言うのはおかしいはずです。

 

要するに認知症の人は何をしても許され捉えることが出来ると言うことです

 

仮に認知症(疑惑を含む)の人が自動車事故を起こして、相手を死なせてしまった場合でも責任能力がないという理由で訴えることが出来なくなる可能性が高いということです。

 

家族・親族を失った遺族からすれば到底納得が出来ないことです。人の命を奪っても認知症だからと言う理由で責任能力が認められず無罪などありえません。

 

免許制限は対策になるのか?

 

良く取り上げられるのは免許に制限をかける対策です。年齢制限や認知機能テストを厳格化するべきと言う声も多くありますが、そこまで議論が到達していないのが現状です。

 

しかし、免許制限はある程度の対策にはなると思います。

 

高齢者の免許の更新を厳格化することで事故の抑制には繋がるでしょう。厳格化した認知機能テストでアウトだった人に免許更新を認めないことで本当に認知機能に問題がない人だけが免許を持つことが出来ます。

 

高齢者ドライバーの事故の発生件数を抑えるという点では効果はあるでしょう。

 

一方で免許がないと車を運転できないので生活が出来ない地域もあります。特に地方の場合は都会のように鉄道やバスが充実していないので車に依存しやすい環境にあります。

 

免許制限にも大きな課題があるので簡単にはいかないのが現実です。

 

最後に

 

衰えは誰にでもやってくることなので高齢者の事故を他人事のように若い世代が考えることはよくありません。家族が事故を起こしてしまうことも考えられるので車の免許について世代関係なく考える必要があります。

 

高齢者ドライバーの事故によって幼い命が奪われてしまうと言う悲しい現実もあります。車の免許制限について自治体や国が主体となって考えないといけない段階に入っていると言えるでしょう。

 

これ以上、尊い命が失わないようにするためにも高齢者の免許保持について真剣に考えないといけないと思います。

 

絶対に忘れてはいけないのは高齢者だけが交通事故を起こしているわけではないということです

 

報道をみると「また、高齢者の事故か」と思ってしまいますが、世代関係なく車の事故は起きています。車の事故は高齢者だけの問題ではありません。

 

 

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